パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

硝子の街にて 6-9

燕 SWALLOW―硝子の街にて〈7〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

燕 SWALLOW―硝子の街にて〈7〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

宵 AFTERGLOW―硝子の街にて〈8〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

宵 AFTERGLOW―硝子の街にて〈8〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

渦 BILLOW―硝子の街にて〈9〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

渦 BILLOW―硝子の街にて〈9〉 (講談社X文庫―ホワイトハート)

あとがきの「『友情』と『生殺し』のNYストーリー」に思わずふき出す。このシリーズの謳い文句が「『友情』と『純愛』のNYストーリー」なのだけど、シドニーにとっては確かに生殺しだ(笑)。鈍感という名の嵐が吹き荒れるなか、ほんとよく耐え忍んでいるよ、シドニー
ノブもようやく自分の気持ちの変化に気づき始めた。愛は人を強くもするし、弱くもする。これまで知らなかった失うことの怖さに戸惑いながらも、ノブは少しずつシドニーの心に近づいていっている。

連作ミステリーでもある本作。日本企業のNY支社で働く日系米国人の悲劇を描いた「宵」は心に沁みるものがあった。