パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

弱虫ペダル 13

弱虫ペダル 13 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 13 (少年チャンピオン・コミックス)

本屋に行くたびに新刊が出ている。週刊連載ってすごいなあ。
巻ちゃんと東堂の愛の火花飛び散る山岳バトルに萌え尽きるあまり、前巻後半の内容をさっぱり忘れていた。12巻をおさらいしてから読んだ。
インターハイ初日、各校とも譲らぬ混戦のレースに驚愕のリザルトがもたらされる。
今泉は鳴子や坂道とちがって、走ることを楽しむタイプじゃない。己の内に深くもぐり、走らずにいられない理由をつきつめて、自らを苛め抜いた先に進化する。今泉はファイターである以上に求道者なのだ。だから、彼の勝利は、森閑とした場所にあるのだろう。
はじめてのインターハイを純粋に楽しむ坂道や、強い者との闘いに熱をあげていく鳴子と対照的に、ひとり己の無力を噛み締める後姿が痛々しい。やっぱり、この人すごく好きだなあ。