パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

緑の記憶 / 雪の記憶

緑の記憶 (クロスノベルス)

緑の記憶 (クロスノベルス)

雪の記憶 (CROSS NOVELS)

雪の記憶 (CROSS NOVELS)

記憶シリーズ3、4作目。このシリーズは巻を追って面白くなっていった。
若き情熱に溢れる佐々木くんと、ただ抱き合って眠るだけで幸せな植物系男子如月先生。ふたりのベッドを巡る攻防が、おかしくもいじらしかった。
なまじ付き合いが長いぶん、スムーズに恋人へとチャンネルを切り替えることができない関係は、晴天シリーズの大河と秀にも似ている。どちらも長い長い片想いの末に結ばれた、石の上にも3年(どころじゃない)カップル。
受けが天然だと攻めはいつも受難。笑
攻めの佐々木くんは色気より食い気の如月先生を振り向かせたくて、料理屋でバイトして修行を積んだ努力家。如月先生の笑顔のためにいつも腕を振るう。
そんな素敵料理男子の佐々木くんが、はじめての雪国温泉旅行に彼が用意したのはなんと、カキ氷シロップと練乳!
「新雪をあつめて温泉でカキ氷を食べよう」という無邪気すぎる提案に、如月先生だけならず私までノックアウトされてしまいました!
少年の心を持ったイケメンなんて、惚れてまうやろー!!
「雪は塵に水蒸気がくっついてできたものだから不衛生…」なんてケチなことはいわず、佐々木くんのまっすぐな心根に共感できる如月先生の素直さもかわいいなあ。
ほんとうに見ているこっちまで心があったかくなる、理想のパートナーでした。