パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

恋を語らない唇

恋を語らない唇 (ニチブンコミックス)

恋を語らない唇 (ニチブンコミックス)

ありきたりなタイトルにあまり期待せず手にしたのだけど、いやいや素敵なプラトニックBLです。
最初の「流星の下で」でぐっと掴まれた。
さみしさを埋めるため一夜限りの関係を繰り返しては、虚しさに苛まれる川元(ヒゲの色男ですよ、ヒゲ!)。地上に美しいものなんかないと嘯きやり過ごしていたところに、7年もの間報われぬ恋を守り続ける男・黒木と出会う。
川元は黒木の一途さに惹かれる自分を意識するが、黒木の心は揺らぐことがなく…。
自信満々だった色男が、まさかの踏み台男へと転落。遊びなら散々好き勝手できたはずが、本気の恋の前に手も足も出せず、相手の幸せを願って静かに恋のリングを下りる川元。
散々遊んできた傲慢男が真実の恋の前に膝を折る。ああ、なんたる萌え。