パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

カクゴはいいか

カクゴはいいか (ディアプラス文庫)

カクゴはいいか (ディアプラス文庫)

渡海さんの書くキャラクターといえば、絶妙に捻くれていて微ヘンタイ。笑
金と暴力を愛する極道の息子・真とクールでドSなお目付け役・木賀の、腹の底まで真っ黒な恋の駆け引き。
いやあ、木賀さんがいてくれてよかった。彼という愛の対象がなければ、いまごろ日本は真に牛耳られていただろう。こんなに凶悪で純情一途な受け、滅多にお目にかかれませんぜ。かわいげなんて微塵もない高飛車加減が、逆にかわいい。
表面上は忠実な従者である木賀も、その実まったく主を敬う気持ちなんてない。どうやって真さんを泣かせるかばかり考えている。でも、もし間違って真を泣かせる奴がいようものなら、そいつは即刻この世から消されるに違いない…。このひとたちの愛、物騒すぎます!!
クールな敬語攻め×わがまま女王様受けかと思いきや、慇懃無礼な俺様攻め×じつは一途な健気受けで大満足。