パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

あめの帰るところ

あめの帰るところ (ダリア文庫)

あめの帰るところ (ダリア文庫)

「猫のためいき」に続き、ものすごくもやもやさせられた。
でも、この後を引く読後感こそが作家の狙っているところなのかもしれない。少なくとも、つまらないとは思わないものなあ。
この物語を「切ないラブストーリー」として読むのは私には難しいけれど、じゃあ自分は何を受け容れがたく感じるんだ、と考えさせられた。感動でも違和感でも、揺さぶられるものがあるという一点においては同じこと。