パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

1月まとめ

BL小説:21冊
BL漫画:26冊
一般漫画:29冊
同人誌 :11冊

計87冊


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やっと昨年12月のまとめもあげた…!ぜぇはぁ。
こういうのは溜めちゃいけないね!日々こつこつやるもんだ!
BLの積み漫画がだいぶ減ったので、今月も一般漫画(ほかに呼び方が思いつかない)をたくさん読めた。もっと小説を読み進まねば。


今月は連載陣の新刊ラッシュ。ヤマシタトモコ「BUTTER!!!」2巻鳥野シノ「オハナホロホロ」2巻伊図透「おんさのひびき」3巻。どれもおもしろかった!
中村明日美子鉄道少女漫画は、休筆後はじめて届いた著者の新刊。まだ「復活」とは云い難いのかもしれないけれど、やっぱり明日美子さんの漫画はいいなあー!と快哉をあげるにはじゅうぶんな瑞々しいオムニバスだった。


少女漫画の名作をいくつか読了。
謎の美少女・小夜子が転校してきた日から学園に奇怪な事件が起こり始める吉田秋生吉祥天女は最後まで息をつかせぬ一級のミステリーであるとともに、女に生まれついた者の業をえぐるジェンダー作品としても興味深い。
遠藤淑子「ヘブン」「狼には気をつけて」もすばらしかった。遠藤漫画の登場人物たちはみな、シビアでシニカルな現実主義者だ。お金がなければ食ってゆかれないし、愛は地球を救ってはくれないことを思い知りながら、それでも彼らは人を信じることをやめない。雑草根性的なしたたかさと生きるものへのやさしい眼差しがいい。望月花梨「緑の黒髪」もよかった。既刊蒐集しなければ。

BL小説では素敵な新人さんが登場。夕映月子「天国に手が届く」は待ってましたの本格派山岳BL。評判どおりのデビュー作と思えない筆運びに感嘆。次作が楽しみです。金丸マキ「季節はずれの海岸物語では、隠れた名作発見!とひとり静かに興奮。
榎田尤利「愛とは言えない」は早くも2巻が届くも、サガン先生、動かざること山の如し…!橘高も読者も焦れ焦れの生殺し展開。二人の関係は何ら進展していないけれど、それぞれの内面ではささやかだけど大きな変化が起こった2巻だったので、続巻への期待が高まるいっぽうだ。こうして3巻発売までのさらなる焦れ焦れ地獄が幕を開ける…。


野守美奈「それを静寂が伝える」の発売は、野守ファンの私にはひときわうれしいニュースでした。何年ぶりかの新作は、傷つきやすくて無防備な青い恋を描いた作品。本を閉じた後にそっとため息つきたくなるような、せつなさとやさしさに溢れた一冊だった。しみじみと、野守さんの漫画が好きだなあ、と噛み締めた。
同じく寮のルームメイトの恋を描く藤谷陽子「るったとこだま」2巻も絶好調。るっこだは男の子同士のパートナーシップを前面に打ち出した「グリーンウッド」的なにぎやかさが楽しい。ARUKU「画家と音楽家」、笑ってゆるせる人だけおもしろい尻フェチ狂想曲佳門サエコ「好きだから弄ってほしくない」もおもしろかった。
坂田靖子「へだたり」は待ってましたのJune名作選。未収録作品も読めてほくほく。このあとも続々新刊が予定されているようでとても楽しみ。


今年もたくさん読もう。