凍る月 〜七色の攻防〜
- 作者: 夜光 花,高橋 悠
- 出版社/メーカー: 竹書房
- 発売日: 2011/01/25
- メディア: 文庫
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ここで昌史が舞台を下りるのはあまりに惜しい…。
「組織」によって最も虐げられているのは、生殺与奪の権利を握られた「餌」である彼らだろうに。アウトローの銀や梁井の葛藤以上に、獣人との相性次第ではただ弄り殺されるだけの「餌」の存在が組織の歪みを際立たせていると思っていたのだけど…。
なまじ昌史を気に入っていたので小難しい枝葉に拘ってしまったけれど、緊迫したアクションにはらはらし、切羽詰った状況下で貪るように互いを求め合う恋人たちにドキドキするのが、正しい読み方でしょうな。
どんな危機的状況下でも「話し合えばわかり合える」と言い張る光陽の能天気さに、何度も「志村、後ろ後ろ!」的なスリルを味あわされた。
こいついっぺんしばいたろか…と黒い気持ちが芽生えかけたものの、大根でドツくという大技を見せてくれた梁井さんのおかげで溜飲が下がりました。