パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

他人じゃないけれど

他人じゃないけれど (キャラ文庫)

他人じゃないけれど (キャラ文庫)

義兄×義弟。一つ屋根の下のすれ違いラブ。
もらわれっ子の負い目から、一生懸命「いい子」でいようとする篤史。
健気な篤史がかわいそうでかわいくて、つい意地悪な態度をとってしまう義兄の忍。
「篤史、うしろうしろ〜!!」といってやりたくなるほど、わかりやすいすれ違いっぷりに、焦れ焦れしながら読了。何冊か読んでわかってきたが、樋口さんの萌えツボはみにくいアヒルの子なんだな。
読者としては、忍の意地悪の理由なんてはじめからわかりきっているのだけど、忍の意地悪をいちいち真に受けては一喜一憂している篤史の健気さにほだされてしまった。二人ともつまらない意地張って遠回りしているんだけど、馬鹿な子ほどかわいい。想いが通じたあとの忍のメロメロっぷりに、「よく我慢したな」とにやける。