パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

疵―スキャンダル 3-4

タイトルどおり誰もがそれぞれに疵を負っていて、綺麗なままの人間なんてひとりもいない。
誰かに傷つけられたように、自分も誰かを傷つけている。主人公の桐原や司馬すらも、到底善人とはいいがたいエゴとプライドの塊だ。BLじゃ珍しい性格の悪さがなんとも人間臭くて、個人的にはけっこうツボだったりする。
しかし、二人の関係はこの後どうなるんでしょうかね?
大団円っぽく終わっているけれど、英輔氏の介護だとか結花ちゃんのことだとか、家庭の問題はこれからも続いていくわけで、ゆくゆくはなんらかの決着をつけないといけないんじゃ…と小市民は心配になってしまうのであった。