パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

金・銀・パール

西炯子ドローイングス 金・銀・パール

西炯子ドローイングス 金・銀・パール

デビューコミックスからJune誌の表紙を飾った美少年画まで、これまでの西炯子の仕事から“男性”を描いた絵だけを選りすぐったイラスト集。
初回版には未収録コミックス「イヤンバカン」80ページの大きい小冊子つき。
ゲイ…というか、オカマ?の漫画です。


西炯子の描く男性は、エロい。かっこいい男を描く漫画家はたくさんいるが、エロさにおいては他の追随をゆるさない。
彼女の描く男の人の、悩ましさ、奔放さ、それゆえのよるべなさ。すべてがたまらなく色っぽい。女性を描くにあたっては、迸るエロスのすべてが脚線美こめられているが、男性においてはことに胸元がなまめかしいと思う。マッチョなわけではまったくないが、しなやかな筋肉が張りつめているのが感じられる。すんなりとした腹部との対比がいかにもなまめかしい。
西さんちの少年らがだらしなくシャツをはだけているのを見るにつけ、「けしからんな!目の毒だ!!」とぷんすか憤ってしまう私である。もちろん、指の隙間からしっかり見てるけど。