パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

6月まとめ

BL小説:27冊
BL漫画:29冊
一般漫画:34冊
画集:1冊


計91冊

=====

ファンタジウム」、「乙嫁がたり」、「ちはやふる」、「腐女子っス!」等々、お気に入りの連載作の新刊がごそっとでて、読むにこと欠かなかった6月。来月は待望「H×H」が控えているし、アツい夏になりそうだな…!
どうも私には冬ごもりのこたつより、読書の秋より、クーラーの効いた部屋でごろごろしながら読みふけるのが向いているようだ。去年の統計を見ても、夏の間の読了数がぬきんでている。
雨降りを口実に読む怠惰もいいけれど、お日さまに背いて本を読む背徳はまた格別。

西炯子姉の結婚を皮切りに、西作品を一挙攻略。
枯れ男の色気を世に広めた娚の一生」全3巻、おひとり様アラフォーOL「下尾洋子(39)」シリーズが秀逸すぎる「ひとりで生きるモン!」4巻、初期の名作June連作《嶽野義人シリーズ》。触れれば切れそうな初期作も、生きづらさを笑いとばす根性をつけた近作も、すみずみまで堪能。不器用に、愚直にしか生きられない人間への真摯な眼差しがいい。
松田奈緒子「えへん、龍之介。」で、大正の文豪・芥川龍之介の魅力にやられてしまう。子どものように純真で、浮世離れして高潔で、笑ってしまうほど愚かな天才。こんな男がいたら間違いなく女は、ほうっておけないって思うでしょう。悪い男です。
悪夢のサイコ・アクション大友克弘「童夢、やさしくなつかしい大人のための童話集ふくやまけいこ「オリヒメ」「ヒコボシ」、単行本未収録の名作June短編を収めた坂田靖子「オレンジとレモン」もよかった。
小笠原宇紀「BLACK SUN 奴隷王」2巻は、堂々の大団円。黒×白、私の萌えのすべてを絵にした漫画…!
蛇龍どくろ「野孤禅」館野とお子「運がいいとか悪いとか」はいずれも、想うことの苦しさ、恋する痛みが胸に刺さる作品。叶わぬ恋のせつなさを、存分に堪能。
BL小説では待ち望んでいた続編がずらり。英田サキ「ダブル・バインド」3巻樋口美沙緒「ぼうや、もっと鏡みて」市村奈央「恋愛たまご―伊達蒼介の奮闘」、みんなおもしろくて大満足。
美少年高校生とイケメン投資家の身体が入れ替わってしまう水無月さらら「美少年は32歳!?」は、これまで読んだ「人格交代」もののなかでもベスト。思いっきり笑えて、最後はじーんとするウェルメイドなラブコメ


この読了記録も開始してようやく一年。
日々自分がどのくらい本を読んでいるのか、数を数えるためにはじめたつもりが感想メモはどんどん長くなり、カンペキに本宅のお株を奪ってしまった。とほほ。
読み散らかした本をひたすらに羅列するばかりの私以外の人間にはとことん不親切なブログであるにもかかわらず、声をかけてくださった方もいて、とてもうれしく、読む励みになりました。
「すばらしい!」と思う本と出会ったとき、同じように作品を愛するひとと言葉をかわせるのは、本との出会いとも負けず劣らず、心がざわめきます。本を読むというのはどこまでもひとりきりの作業であり、そこが好きなのですが、この世に私以外にもこの本を読み、何かを思ったひとがいるんだと知るだけで、ちりぢりの星が繋がるような心地です。
私だけの「道しるべ」ではなく、読んだ人のしるべにもなるようにできれば…という思いもなくはないものの、このくらいのいい加減さがいちばん向いているようなので、「毎日欠かさず、できるだけ長く」だけを信条に、細々と続けていこうと思います。
昨年のいまごろを見返すと、阿呆みたいに読んでるなあ。暇だったんだな。
のべつまくなく読み散らかしているようにしか見えない濫読も、自分で見返せばきちんと、何を思って読んだのかわかるのがおもしろい。散々読んでるつもりでなお、思うほどに読めていないのが口惜しい。
読みたいものが山ほどある。まだまだ先は長いけど、お楽しみはこれからだ。