パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

不埒な恋のゆくえ

不埒な恋のゆくえ (リリ文庫)

不埒な恋のゆくえ (リリ文庫)

生真面目な税理士の里見と、オレ様実業家の尾上は大学の同級生。
学生時代にささいなことで仲たがいして以来、里見はずっと尾上への苦手意識が拭えずにいる。ところが、職場のトラブルで追い詰められた里見は行き場を失い、尾上の元へ居候することになってしまう。ともに暮らすうち、だんだんと心を通わせていくふたり。しかし、里見にはずっと尾上に隠しつづけてきた秘密があった。
犬猿の仲だったふたりが、ぎこちなく恋になっていくっのってやっぱり大好き。
ぶっきらぼうだけど優しい尾上と、意地っ張りだけど一生懸命な里見のカップリングもツボである。宇宮さんの同級生ものは地味ながら、片想いのじれったさがねちねち描かれていて楽しい。