パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

BUTTER!!! 3

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)

BUTTER!!!(3) (アフタヌーンKC)

…げっつがさ!
自分のこと嫌いっていうと!
そ…それを好きなあたしのことも否定してんじゃん!!
やだよ!!!

あああ〜〜〜!!!
一瞬、本を投げ出して突っ伏したい衝動に駆られた。
自分の容姿にコンプレックスの塊な柘に、夏がぶつけたセリフ。このなっちゃんのセリフとまったく同じようなことを、私も友達に言ったことがある。なっちゃんの数十倍拙くて、とりかえしがつかない感じだったんだけども(苦笑)。昂ぶりのあまりぶるぶる震えてた手を、伝えたい想いが伝わらないもどかしさと悔しさを、いまでもありありと思い出せる。
読んでいると、とうに蓋をしたつもりだった学生時代の剥き出しの感情をずるずる引きずり出されているみたいで、声を上げて逃げ出したくなることも一度や二度じゃない。そして、それとおなじくらい、まぶしくてなつかしくて、いとおしさでいっぱいになる。どいつもこいつも自意識の塊で、ちょうどいい距離なんてはかれずに、目測誤って他人の懐につっこんでいってしまう不器用さにシビれてしまう。
それにしても、男性陣が尋常じゃなくかっこいい。掛井や端場の放つきらめきも素敵だが、鬼田先生と宇塚さんの悪い男っぷりはもう垂涎もの…!
「音楽が鳴っているのに 踊らないなんてばかだ」という宇塚氏のセリフは、いまもっとも声に出して読みたい日本語ですねっ!かあっこいい〜!!