パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

発情アニマル

エリート校の緑ヶ丘学園と、県下のワルが結集する東高。まったく別世界のふたつの高校は、フェンスを挟んで隣接していた。
緑ヶ丘学園の生徒である恭一は、フェンス際で昼食をとっていたところを、東高の千葉に目をつけられる。「猛獣」と呼ばれ恐れられる千葉の視線に怯える恭一だが、こわごわフェンス越しの交流を続けるうち、次第に千葉は恭一に懐いてしまい!?
猛獣を手懐けているうちに、檻ごしに飼育係がばりばり食べられてしまう、飼い犬になんとやらなお話。
作者が描きたかったのはおそらく、異なる世界に暮らす二人のせつないロミジュリ愛なんかではなく、フェンス越しHです!!まともに抱きしめることもできない、フェンス越しという不自由極まりない状況下でたがいを求め合うふたりのせっぱつまった欲望がエロい。
こんな屋外でおおっぴらにやってたら誰かに見られるんじゃ!?とか、いくらなんでも網目が大きすぎるだろ!とか、フェンスを素手で引き破るなんてもはや人類じゃねぇ…とか、ツッコミどころ満載なのだけど、そこはご愛嬌ということで。