パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

無二の王―坂の上の魔法使い 2

待ちに待った第二巻。
恋することを禁じられた大魔法使い・リーと、下僕であるはずの魔法使いを愛した王様の切なすぎる恋のはなし。
ああ、私はなんでこんなに“王と魔法使い”の組み合わせが好きなのか。「ベル・デアボリカ」しかり、この「丘のうえの魔法使い」しかり。読んでいるあいだずっと、涙腺がゆるみっぱなし。
正統と異端。けして交わらぬ世界で生きる者たちが、それでもともに生きたい、そばにいたいと心を引き裂かれてゆく様に胸をかきむしられる。