パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

シルクロード・シリーズ 2-3

神坂さんはシルクロードシリーズ執筆当時、時間があれば度々舞台であるシルクロード周縁の国々へ旅行をしていたらしい。いまほど海外旅行が一般的でなかった時代だったので、ずいぶんサバイバルな旅をしていたよう。
作者が現地で実際に見て、聞いて、感じたことをもとに描かれているので、漫画がとても生き生きしている。読んでいるだけでも、地平線まで広がる青空をわたる風を感じられる。
ひとつの終焉はあらたなはじまりであるという、仏教の輪廻転生やキリスト教における復活にも通じる世界観がシリーズを貫いている。
読み進むうちにやがて、過去・未来・現在がひとつの円環をなしてゆく壮大な構成は圧巻!