パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

ヴァイオリニスト/スリィピングビューティ

近所のブックオフで、水城せとなの初期BBCを発見して狂喜乱舞。
絵も硬いし作風もずいぶんポエミー(?)で同人誌っぽさが抜けきらないながらも、渦巻く情念の濃さと、容赦ないストーリー展開にはすでに確立された個性が感じられる。
このあとをひく後味の悪さこそが、水城さんの持ち味なのだな。好きか嫌いかときかれれば、はっきり「好き」とは言いがたい違和感を感じながらも、いちど読むと忘れられない。