パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

夏雪

夏雪 (幻冬舎ルチル文庫)

夏雪 (幻冬舎ルチル文庫)

再読。
高校を卒業し見習い保育士として働く祐真と、受験生の武川。互いをとりまく環境がめまぐるしく変化するなかで、すれちがってしまうふたりの想い。
大人組の加賀と那智がさりげなくいい仕事しています。早く大切な人を守れるようになりたくて、焦っては空回る若者たちをもどかしく思いながらも、余計な手出しはしない。「必要ならいつでも力になるからね」というサインだけはしっかり送り続ける。
お節介にならず、かといって我関せずで放置するのでもなく、ちょうどいい距離で子どもたちを見守り続けるのってじつはとても難しいこと。
まあ、いつも落ち着き払った武川が取り乱すのをおもしろがっている加賀は、むしろ悪ガキといった雰囲気だけれども。笑