パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

3月まとめ

BL小説:32冊
BL漫画:19冊
一般小説:1冊
一般漫画:12冊
同人誌他:2冊
計66冊

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書庫の整理をはじめると、ついつい読み返しが増えて読了数が減ってしまう。

今月はなんといっても一穂ミチに尽きる。
一年ぶりに読んだ一穂ミチ「off you go」にすっかり心を奪われ、問題作にして真骨頂である「meet, again」にたどりつくまで、長いようであっという間の読書時間だった。
「off you go」を読み終えてしばらくの間、良時と密と十和子が頭のなかに棲みついてしまって困った。気づけば三人のことを考えているという…。物語の登場人物のことを、生きてる人間みたいに心配したり、よろこんだりするのってぐったりしてしまうけど、読書の至上の喜びだ。生きてるって感じがする。
早くも新シリーズが届いた英田サキ「ヘブン・ノウズ」は、これまでとは一味ちがうオカルト・ミステリー。肩の力の抜けたコミカルなかけあいと、一筋縄にはいきそうにないシリアスな恋模様のバランスが絶妙。
砂原糖子「ファントム・レター」も持ち味である「純愛」はそのままに、BL小説ではめずらしい構成を用いた意欲作。砂原さんの小説には、つねにいろんなチャレンジがちりばめられていてわくわくする。
そして待ってましたの新刊、うえだ真由「法医学教室の美女と野獣。とにかく読めてしあわせ!いつでも安心して読むことのできる作家さんのありがたみをあらためて実感する。

BL漫画は百花繚乱。
日高ショーコ「初恋のあとさき」の色気滴るリバーシブルに悶絶し、モンデンアキコ「リミッター」の漢気溢れるリバーシブルに狂喜。月に2冊もリバーシブルにめぐり合えるなんて、なんと素敵な時代になったことか。
SHOOWA「パパ’sアサシン。龍之介は飛んでゆく。」は、相変わらずほかの誰も真似できないマイ・ワールド全開!でも、ほかの何ものにも代えることのできない面白さ。涙がでるほどバカバカしく、涙がでるほどせつない義理の父子。
今月のベスト・ルーキーは市川けい「スロースターター」に。何気ない日常のやりとりの積み重ねから滲み出す、高校生たちの瑞々しい恋心にずきゅーんとやられた!なんだかんだでBL漫画って、毎月素敵な新人さんがでてくるよなあ。すごいよなあ…。

なんだかやおいの香りがしない?…という不謹慎な理由で手にとった沢村凛「黄金の王 白銀の王」は、書評サイトの好評価にも深く肯ける骨太な「王」と「政」の物語だった。ほかにもファンタジー読んでみたい、って気持ちが湧いてきた。


来月は待望のアリーナツアーが控えているので、読書に気持ちが向きそうにない予感。
しかしひさびさに小説モードにギアがはいっているので、この隙にどんどん積み小説を読み進めよう。