パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

意地悪なカウボーイ

意地悪なカウボーイ (B‐PRINCE文庫)

意地悪なカウボーイ (B‐PRINCE文庫)

馬をこよなく愛するBL作家、高尾理一によるカウボーイ攻め本。
ワイルド・ワイルド・ウエスト」は同じカウボーイ攻めでもラブコメ風味でしたが、こちらのカウボーイは日本人の獣医の出生の秘密も盛り込んだロマンス作品。
西部劇のなかのウエスタン・ヒーローではなく、現代の牧場の経営者としてのカウボーイの暮らしが生き生き描かれていて興味深かった。
高尾さんはちょっと変化球な攻めがでてくる本のほうが、ヒット率が高い。
アマゾン帰りの野生児攻めがシメたばかりの鶏片手にプロポーズを迫る「野蛮人の求愛」、イケメン童貞高校生の奮闘がほほえましい「恋するバンビーノ」、現代にタイムスリップしてしまったお侍攻めの珍道中「お侍、拾いました」など、直球のイケメンより「そんな攻めってあり!?」と突っ込みたくなる変人に魅力を感じてしまう。