パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

狼は魔法を

狼は魔法を (マーブルコミックス)

狼は魔法を (マーブルコミックス)

恋の終わりは、あたらしい恋のはじまり。
失敗するたびに臆病になって、でも恋することをやめられない。
ずっと諦め続けるしかなかった人間にとって、希望という名の光はもはや残酷だ。あともう少し、そんな近くて遠い場所で瞬いては、「届かない」ことだけを知らしめる。
もはや美しいとも思えず、ただ苦しいだけなのに、すがるように追いかけてしまう。でも、その光に導かれてやっと、ひとは前に進めるのも事実。
傷ついて傷ついて、もう傷つかなくていいように、かすかな光自分で塗りつぶしてきた永瀬がちゃんと幸せをつかめてよかった。