パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

花咲き道理

花咲き道理 (EDGE COMIX)

花咲き道理 (EDGE COMIX)

萌えだけでなく、しっかり読ませる作家さんが出てくるのがオペラの素敵なところ。
この本もばっちりおもしろかった。ありがとう、ありがとう!
BLというより青年誌の群像劇っぽい印象の本だったな。
「受け」と「攻め」が出会って恋に落ちるというBLの定石をなぞることなく、ひとりひとりの人間にそれぞれの人生や負うものがあり、それが交わって物語が生まれてゆく。一直線に進んでゆくというよりも、小さな波紋がだんだんと輪を大きくしていくような拡がりを感じた。
主人公が受けでも攻めでも当て馬でもない、ただの傍観者というところもそう。
定石とは異なる展開だけに、どんな結末になるのかハラハラしたけど、自分の推していたカップリングに落ち着いてくれて思わずガッツポーズ!笑
できることなら、その後のふたりのいちゃいちゃをもっと読みたかったぜ…!