パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

スタンレー・ホークの事件簿3 二重自我

まるで自分の半身のようなジン。自分とは正反対の性質をもつスタンレー。そのふたりともを手放せないロスフィールド。
攻め2人の三角関係にはさほど心惹かれないのだけど、この三人の関係性はとても好きなのだ。
ロスフィールドの不安定な自我を支えるには、どちらかひとりじゃなくふたりがいて完全なんだということが読んでいて納得できるからだと思う。
がさつなスタンレーに振り回されっぱなしじゃいつかロスフィールドの血管が切れてしまうだろうし(笑)、ジンとふたりきりでは、お互いの世界に閉じこもったままでてこられなくなりそう。
微妙な均衡で成り立つこの関係が、大きな危機を経ていったいどこへたどりつくのか、乞うご期待。