パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

トイチの男

トイチの男 (幻冬舎ルチル文庫)

トイチの男 (幻冬舎ルチル文庫)

こ〜れはうまい!と思わず膝をうつおもしろさ。
質屋の若旦那と行き倒れ男のひとつつ屋根の下。
質屋の商いがどんなものか、この本を読んではじめて知った。
職業小説としてもみごとだし、なにより主人公ふたりが抱える物語を「仕事」に絡めてみごとに描ききった手腕に感服。正直、こんなに書けるひとだとは思っていなかった。すみませんでした!
書くたびに腕を上げている印象で次作が楽しみ。