パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

9月まとめ

BL小説:10冊
BL漫画:36冊
一般漫画:7冊
同人誌他:11冊

計64冊
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今月のマイベストはサメマチオ「春はあけぼの 月もなう 空もなお」。現代版枕草子をテーマに編まれた作品集。季節の変わり目や時間のうつろい、絶えず行き過ぎ去る出会いと別れをときにユーモアに、ときに叙情性豊かに描いている。断片的なよしなしごとが、やがて大きなうねりとなるラストも見事。
穂積「式の前日」はデビュー作とは思えない完成度。すでに自分なりの世界観のある作家さん。今後の活躍が楽しみ。

待望の完結巻が届いた、小椋ムク「キャッスルマンゴー」2。十亀の過去編とふたりのその後を描いたノベルス木原音瀬「リバーズエンド」とあわせて堪能。木原さん、ムクさん、それぞれの良さを引きたてあうこのうえないコラボレーションでした。
BL小説では、ちょっと変わった職業ものが二編。
質屋を舞台にした玄上八絹「トイチの男」、競馬界を舞台に俺様オーナーと強気なジョッキーの駆け引きを描いた砂床あい「純潔契約」。いずれもしっかり下調べしたうえで描いたことが伝わる中身の濃さ。おもしろかった。