パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

王子様と灰色の日々 3

王子様と灰色の日々(3) (KCx)

王子様と灰色の日々(3) (KCx)

人を好きになることは、不幸なことではないのかもしれないと思いはじめた敦子。
もしかしたらみっともない自分のことも、想ってくれる人がいるかもしれない。そんなかすかな希望こそが、ただの「身代わり」でしかない彼女を苛む。

光のあたる場所にこそ、陰はできる。
敦子も遼も一生懸命で、でもすごく不器用で。ふたりともほんとうなら物語の脇役だろうなと思う。こういう日陰で咲く人たちを主人公に描いてくれるところが好きです、ヒコさん。