パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

GUNSLINGER GIRL2-3

GUNSLINGER GIRL 2 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 2 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 3 (電撃コミックス)

GUNSLINGER GIRL 3 (電撃コミックス)

恵まれずに死んだ少女の遺体を改造した戦闘兵器「義体」と、彼女らの保護者であり恐るべき兵器の主である「担当教官」。
イタリア語で兄妹を意味する「フラテッロ」と呼ばれるふたりの関係性が、この物語の肝。
家族のようにいつくしまれるもの、恋人のように愛しあうもの、モノとして扱われるもの。
ひとではない。しかし、何も感じないわけではない。それゆえに、期限付きの戦闘兵器である彼女たちと、訳ありな男たちの関係はいっそう複雑だ。
愛されて苦しむトリエラ。教官を盲目的に慕うヘンリエッタ。道具として使われながらも生きることを謳歌するリコ。
それぞれの葛藤を抱えながら兄妹たちは戦場へ向かう。
大義も正義もそこにはない。ただ己の存在価値を証明するため、愛する片われを守るためだけに死力を尽くす少女たちの姿がかなしくもいとおしい。