パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

豊潤なごほうび

豊潤なごほうび (バーズコミックス ルチルコレクション)

豊潤なごほうび (バーズコミックス ルチルコレクション)

モチメ子さんの漫画はどこかヘンテコ。
今回も隠居したヤクザが田舎でバイオ農業に取り組む、というハードボイルドなのかほのぼのなのかよくわからない設定である。
「東雲家」では近親相姦すらものともしないゴーイングマイウェイっぷりに脱落してしまったが、「豊潤なごほうび」はとても好きなタイプのヘンテコだった。
モチメ子さんの描く田舎の風景は、なんだかとても懐かしい。小さいころに見た景色がそのまま閉じ込められたようなコマがいくつかあって、ノスタルジーに気が遠くなりかけた。