パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

解ける箱庭

ファンタジー作品でもキャラクターが今風の長髪であることに少し違和感。
せっかく階級社会を描くなら、もっとこだわってもいいのでは?ファンタジーは世界観が肝。はったりかましてなんぼじゃないかと。
兄を亡くして以来貧民街を漂っていた章生は、ある日突然豪邸に召し上げられる。傲慢な当主・総司郎に命じられ、しぶしぶ腹違いの弟・久世の世話係をつとめることになった章生。下層民である自分すら丹精した庭の花と同じように「きれいだ」という久世の素直は好意に、章生はだんだんと心惹かれていく。
出会いがしらから章生に「ゴミを拾ってきたようなもの」なんてぶちかましていた因縁ありげな総司郎だけど、ほとんど話に絡まなかった。てっきり三角関係かと思ったのに。いまのところ、久世と章生のほのぼのラブ。
ただ、奉公先で亡くなったという章生の兄が、総司郎の過去に一枚噛んでるのは間違いなさそう。
私、プライドが高くて偏屈そうな総司郎には、断然攻めより受けが似合うと思う!ぜひ2巻では総司郎受けで兄たちの過去編希望。