パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

拝啓、兄さん様

拝啓、兄さん様 (バーズコミックス ルチルコレクション)

拝啓、兄さん様 (バーズコミックス ルチルコレクション)

子どものころから大好きだった兄と、8年ぶりに再会した豊。
しかし、長い月日が「大好き」の意味はすっかり変えてしまった。
ずっといっしょだった兄弟なのに、兄弟だから「ずっといっしょ」にはいられない。熱をはらんで揺れ動く、16歳の夏の物語。
手紙のやりとりを軸に展開する物語が叙情的ですてき。
豊の直球の愛情表現に揺さぶられて、たまに兄ちゃんが男を出してしまうときがあるんだけど、これがまた色っぽくて!こっちがドキドキした〜。
近親BLはやっぱり苦手だけど、兄弟をやめるのでも恋心をなかったことにするでもなく、「いろんな兄弟がいてもいい」っていう豊の結論はけっこう好きだな。