パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

月の欠片

月の欠片 (二見書房 シャレード文庫)

月の欠片 (二見書房 シャレード文庫)

雰囲気のある表紙だな、とあまり買わない作者の本ながら手にとってみたら当たりだった。
事故で8年間、眠っていた主人公。目覚めたときにかたわらにいたのは、すっかり大人の男になった家庭教師先の少年だった。
こんこんと眠り続ける主人公の枕元で、毎日「星の王子様」を読み続けた少年の一途な想い。いっぽう、いきなり同年代(精神的には)になってしまった少年との距離に戸惑う主人公。
ほぼ十年越しの初恋物語