パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

ちはるさんの娘 2

バツイチの枯れかけミステリ作家(38)と、乙女な母(80)が織り成す母娘四コマ。
ちなつをめぐる恋のさやあてが熱を帯びる第2巻。
ちなつの担当編集の草食系男子・梅本、女子力満点の梅本の後輩編集・武者小路、武者小路の従姉妹で宝束トップスターのすみれ野園、そして元夫の大学教授・松川まで加わって、ラブバトルは大混戦へ。ちなつの鈍感さも手伝って、すれちがいまくり、からまわりまくりのやりとりに笑いを禁じえない。
もう若くないし、結婚なんてこりごりとあきらめているちなつも、ちはるさんからすればまだまだ若い。すっかり大人になったつもりでも、母にとってはいつまでもかわいい娘。
「そういうふうにね、すぐ『なんで』って考えるから結婚が続かなかったのよ」なんて痛いところをついたあとにも、そっと夜食のおにぎりを用意してくれる。
やっぱり、お母さんにはかなわない。