パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

夏の終わりのサリー

保育園から幼なじみの吾郎と宏。
なぜかいつも好きなものが被ってケンカになり、恋した相手はたいてい、吾郎のほうを好きになる。クールで不器用な宏と朴訥として優しい吾郎の長年の腐れ縁。
どうせならお前らでくっついてしまえばいいのに…!と思うけど、この到底恋になりそうもない犬猿っぷりもまた萌えだなあ。普段どんなに仲が悪くても、夏が来ればおなじひとのことをおなじように大切に思い出すふたりは、まるで歴戦の相棒みたい。
同時収録の下っ端ヤクザ×組長の娘婿のほのぼのヤクザBLも、場末感にあふれていておもしろかった。マスコさんの漫画には生活の実感があるというか、食ってくことの大変さが滲みでているところがいいなあ。