パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

家族になろうよ

しばらくコメディつづきだった月村さんの王道センシティブ。
身寄りのない少年が包容力のある大人の男性と出会い、ひとのぬくもりと恋のせつなさを知る。「もうひとつのドア」をほうふつとさせる内容だけど、同じテーマでまったくちがう物語を描けるのが月村さん。どのキャラクターも、ちゃんとその人なりの人生を生きている。だからおもしろいんだろうなあ。