パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

金の小鳥の啼く夜は

約十年前の同人誌の完全版。完結が拝めてうれしい限り。
オペラ歌手を志しながら火事で前途を失った男と、彼に歌を教わることになった盲目の少年の純愛劇。己の運命を憎み続けてきた男が、純真に彼を慕う少年によって救われる「オペラ座の怪人」のオマージュ作品でもある。
かわいさんの時代ものは独特の雰囲気があってよい。