パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

天才は総じてどうしようもない

すごい!まるで平野○太が描いたBLみたい!!やたら勢いのある絵柄といい、監督のクズっぷりといいそっくり!(褒めています)
映画は天才だけど人柄はクズな新進気鋭の監督・百鬼に弟子入りしようとして、まんまと喰われたポジティブバカ・四ツ森のゆかいな日常。
いやー、ここまでアカンおっさん受けを読んだのははじめて!飲む打つ買うは当たり前。勝手に押し倒した挙句、ひとのことを棒扱い。気分が乗れば没頭するけど、乗らなければすべてがとん挫。しかし天才ってやつは、ほかの99がでたらめだろうが、たったひとつできればそれでゆるされるもんなのだ。そして四ツ森は、そのたったひとつのためならどんな百鬼だって受け入れられてしまう監督バカである。
そんな四ツ森だからこそ、百鬼がずっと封じ込めていた想いに気づけたんだろうな。でたらめなはじまりからは想像できない情の深い物語だった。