パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

同人誌12冊

梟谷オンリーと同時開催だったUKオンリーの戦利品〜。

サンクチュアリあの素晴らしい愛をもう一度」上・下
アルアサ再録集。いやもうほんとに、こういうとんでもない漫画がなんでもない顔して並んでるから同人誌っておそろしい!やめられない!!ほんっとーーーーにおもしろかった!心ふるえた。
国ならいちどは考える「もし、普通の人間に生まれてたら」というありえない仮定。国民から投げかけられたひと言に深く傷ついたアルは、日本でアメリカからの留学生として暮らし始める。なかなか帰ってこないアルに焦れたアーサーは彼を迎えにいくが、彼の四畳半に転がり込み、まるで「普通の人間」みたいなふたり暮らしがはじまる。
アルの恋心もアーサーの親心もせつなくていとおしくて、ページをめくるごとに萌えて萌えて。まるで親子のように、兄弟のようにお互いがお互いしかいないっていう固い固い絆を結びあってきて、それ以上の関係を望む気持ちと、そこからはみでちゃいけないって気持ちがつねにせめぎあっている。この一筋縄じゃいかない葛藤が、アルアサのすばらしいところですね…!ほのぼの現パロかと思いきや、これまでのふたりの歴史ぜんぶを引き受けてあたらしい「今」を選んでいく、めちゃくちゃ壮大かつめちゃくちゃ濃いふたりきりの世界な、すごい漫画だった…!
絵もほんっとすばらしくて!恥らうアーサーとか、ふてくされるアルとか、いちいちすごいかわいくて萌えるし、敗戦に顔を覆うアーサーや月面で膝を抱えるアルの背中には、胸が引き絞られるものがあった…言葉と同じかそれ以上に、絵が語りかけてくるんだよねえ。ふたりが住んでる四畳半の生活感もすごくリアルでほれぼれしてしまう。
ただラブラブハッピーなだけではない、ひと匙の「喪失感」をきかせたラストシーンがまた秀逸。何かを手に入れるためには、何かを失わなきゃいけない。そんな月並みの事実が、こんなにもせつなく苦しいとは。大人になる痛みと、成長することの尊さを感じさせてくれるビルドゥングス・ロマンだった。読ませてくれて、ありがとうございました。

Picoっと「プラトニックな食卓」「リハーサルステップワルツ」
アルアサ本。ちょっとこのジャンル…いったいどうなってるんだ!?同人誌と思えないクオリティの良作がごろごろ転がっていてうれしい悲鳴。本ぶ厚いし絵うまいしお話おもしろいし、到底薄い本なんて呼ばわれない…!
売り言葉に買い言葉でプラトニック・ラブを実戦することになったアルアサの我慢比べ本と、アルに好きな娘がいると勘違いして紳士指南を買って出るアーサーのすれちがいラブコメ
どっちもほんとにおもしろかった〜〜〜!ふたりの食事は疑似セックスって、そのとおりだと思う。ふたりのうえに、ポップコーンが降り注ぐシーンがなぜかめちゃくちゃ好きで、何度も繰り返し読んでしまう。一瞬時間がスローモーションになる感じが、ふたりの衝撃度を現してる気がしてきゅんきゅんとする。お皿のうえのアーサーもめっちゃエロかわいくて最高だった!

まりぱか「あめりかプロポーズするってよ」
アルアサプロポーズ本。最高にクールでイカしたプロポーズをぶちかますつもりが、とんだハプニングに見舞われるヒーロー受難編。アルがアーサーにいいとこ見せたい!って、必死に背伸びしようとする感じがすごく萌えです。陽気で生意気でふてぶてしくて、しかも口だけに終わらない実行力もある。たまらない年下攻め。
そんな弟分に振り回されながらも、たまに凹んだときにはツンしながら励ましてくれるアーサーがまたいとおしい。

4kcal「REACTION」「恋人のホンネ」
らぶらぶアルアサ本。あっま〜〜〜い!!このふたりは基本ケンカップルというか、ベッドでもドタバタしっぱなしなところがたいそう萌える。がっつくアルも、アーサーのツンデレも最高でした!ごちそうさまです。

キバラシ「片思いの遺言状」
アルアサ学パロ。義理の兄に片思いして、袋小路に入り込んでしまったアルのヤンデレがこわくて切ない。続き読みたいなー。

あと、アルアサ本4冊。