パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

萌えの死角 4

てっきり2巻3巻も読んでるものと思って買ったら、1巻を読んだきりだったという。己の記憶力の衰えに慄く。
生粋の24年組育ちである今市子氏が、当世の「萌え」を見聞するおっかなびっくりな実録エッセイ集。4巻では、某T&Bにハマった友人とともに夏コミで売り子をし、スタジオライフの舞台へ出かけ、意味深な海外ドラマに釘付けに。
今さんは少年漫画にはまったく萌えないひとらしく、コミケの流行ジャンルについて描いてる回はただの物見遊山なのに、洋画関係の話になった途端、一気に妄想が膨らむのが見て取れておもしろい。やはり萌えとは教えられて理解するものではなく、内面から湧きあがってくるものなんだな…。それでも「黒子のバスケ」というタイトルのみから妄想した漫画が案外いい線いってるのには笑ってしまった。さすがプロ!
今さんの周囲のお友だちは、何につけても萌えを忘れず、かといって場をわきまえないことはしない、品良く貪欲な上級腐女子の方ばかりで、私もこんな風でありたいな〜と憧れてしまう。