パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

同人誌5冊

JET「消失日和」1-3
もし、こいずみが先に栞を見つけていたら?というifからはじまる、古キョン消失パロ。帰りたいって気持ちと、このままでいたいって気持ちの間で揺れ動くきょんが悩ましい。組織に属し、ふつうの高校生じゃない暮らしを余儀なくされているこいずみにとって、ふつうの高校生としてふつうの恋ができるって、それだけでじゅうぶん特別な世界だよな〜と思う。こいずみをごくふつうの高校生にしてしまうきょんくんはすごい。

肉ジャガ「世界へ捧ぐ」「ハートに火を点けて」
ポップでファニーなアルアサ再録集と、ビターでブラックなアルアサ再録集。アーサーにときめいてしまった自分にイラっとするアルも、心の中ではめっちゃデレてるのに見た目はツンツンツンなアーサーも最高にかわいい。ケンカップルで育ての親で義兄弟で年下攻めとか…いったいどんだけ属性盛ってくるんだこいつら〜!
エレガントな親父に成長したアル(!?)がまゆげ娼年のキュートな誘惑にほだされるプリティ・ウーマンパロも、アルと喧嘩別れしなたアーサーがアルに瓜二つな若いニューヨーカーをひっかける両手にお米話も、どちらもおもしろかった。いい歳してなおケンカップルやってるアルアサまじ人騒がせ!!すったもんだの末に元鞘戻るとか…ほんと勝手にやってろ、ですわ。お互いを試そうとして、自分までグサグサやっちゃってるクソ野郎っぷりこそが、このふたりの愛情表現かなと。でも、個人的には逆転兄弟には萌えないということもわかった…。笑 年上で紳士で兄貴分って思ってるまゆげが、自分が愛した子どもに下剋上されるってところにとことん萌えるらしい。
米ソの冷戦を挟んだ緊迫関係を描いた「USA 嘘みたいにスゴイアイツらは」はまさしく、事実は小説より奇なり。キューバ危機の際に奇跡みたいな誤解がなければ、いまごろまったくちがう世界になってたかもしれないと思うと…うーん、やっぱり超大国ってスケールが違う。