月下の双頭
- 作者: 九重シャム
- 出版社/メーカー: 幻冬舎コミックスゲントウシャ
- 発売日: 2015/09/23
- メディア: コミック
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亡くなった恩人の息子・汐とふたりで暮らす碧依は、ある晩、子犬を追って迷い込んだ寺で狗神に仕える不思議な男・薄明と出会う。ひと目で惹かれあったふたり。しかし、薄明の双子の弟である夕間は「兄に近づくな」と碧依に敵意を向けてくる。理不尽に引き離されて憤る碧依だったが、薄明の背負う重い業を知り、彼を幸せにしたいと願うようになる。
お兄ちゃん子をこじらせすぎて、何かと報われない弟・夕間にたいそう萌えた。
最初は兄弟で碧依を奪い合う展開かな?と思ったけど…どうもそうではなく。夕間のいちばんはあくまで薄明なんだよなあ。憧れや嫉妬や負い目がからまりあった感情をもてあましながら、それでも薄明の幸せだけを願っている。夕間にとって薄明は、切り離しようのない自分の半身だったんだろうな。
薄明のことを想うあまり、自分のことはずっとなおざりにしてきた夕間だけど、この先は自分の幸せのために生きてくれたらいいな、と思う。汐くんはずいぶん夕間のこと気に入ってるみたいなので、十年後の下剋上に期待してます。