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パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

深淵

深淵 (KARENコミックス)

深淵 (KARENコミックス)

絵がすごいな。漫画アクションあたりに連載されてそうな、リアルな劇画調。
中身もそれに合わせてか、シリアスにセクシャルマイノリティの生きづらさに切り込んでいく内容。
高校時代からの友人・正樹と、腐れ縁の同棲生活をつづけているシゲ。ゲイでもなければ、正樹が好きだったわけでもない。それでも、かつて怪我をさせてしまった負い目や、自分がいないと何もできない正樹への不安から、離れられずにいたシゲだったが、未来の見えない正樹との暮らしに徐々に息苦しさを覚え始めていく。
BLはファンタジーといえど、社会でゲイとして生きていくにはまだまだたくさんの偏見やハードルが残されているという現実を考えさせられた。
ただ、散々ふたりですったもんだしただけに、描き下ろしの後日談にはやや拍子抜けした感も。それこそ突然BLファンタジーを発動されたようで、大団円にほっとしながらも、あの葛藤の日々はなんだったんだ…?という気がしてしまった。