パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

ろくでなしバーサス

 

コッテコテの劇画調ストーリーもすごいんだけど、デジタル全盛期にとことん手描きで描きこんだ背景がまた凄まじい。

都会の夜景から攻めの書斎に並ぶ本のタイトルまで、執念すら感じさせる描きこみっぷり。プロアシ諸氏に敬意を表して、作品の合間に紹介ページも設けられている。

いまどきのこぎれいな3D背景では、葉月先生の描く欲望でギラギラした男たちが浮き上がってしまうだろう。

「雪女」にインスパイアされたというBLグリム「雪の暗殺者」に描かれた洋館と庭園は圧巻。やっぱり手描きには手描きにしか出せないよさがあるよね。