パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

進撃の巨人 19

進撃の巨人(19) (講談社コミックス)

進撃の巨人(19) (講談社コミックス)

ついにウォール・マリア奪還計画を決行した調査兵団
人類の未来をかけた戦いのなかで、これまでずっと大義のもとに身を捧げつくしてきたかに思えた団長の、エルヴィン・スミスとしての欲望が赤裸々になっていくところが、なんとも赤裸々で、どこかおぞましさすら感じてしまう。
でも、人間ってどうしようもなく、手に入らなかったたったひとつを追い求めて、修羅の道へと分け入ってゆくものなんだと思う。団長ほどの人間でも、その業からは逃れられなかったんだなぁ。
ひとの強さと弱さはつくづく表裏一体のものなのだと、この漫画を読んでいると痛感する。