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パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

フーゾク店で彼氏はできるか?

 

フーゾク店で彼氏はできるか? (onBLUEコミックス)

フーゾク店で彼氏はできるか? (onBLUEコミックス)

 

 海辺の町にある場末の風俗店って、河馬乃さんの作風にぴったりだな~。

他人の欲望に尽くす仕事って楽じゃないだろうけど、そこで働く人間にとってはそれが日常。キレイごとでも、悲劇でもない、そこでしか生きられない者の諦念としぶとさがちゃんとある。

 淫乱すぎると恋人から別れを言い渡され、離れた町の風俗店で黒服として働くことになった及川。エロい現場を見すぎてEDになったという先輩黒服の花村は、気のいい親切な男でなにかと及川の世話を焼いてくれる。

ささいな接触にも反応する身体を元に戻そうと我慢を重ねる及川だったが、エロいことに事欠かない職場で平静を失い、花村の手にすがってしまう。

まず花村さんのモブっぽさ全開の眼鏡キャラがいい。

たいしてモテたことはないけど、まったく経験値がないわけでもない至って平凡な男。そんな花村が、地味なくせにやけにエロい及川に惑わされて流されていく姿は、まるで気の毒なエロゲの主人公を見ているかのよう。

気持ちいいことには抗えないのに「ホモ」になる覚悟は固められない。攻めらしからぬ臆病さが人間らしい。

ノンケでEDの花村さんすら惑わす及川のエロさは尋常じゃなかった。肩を掴まれただけでイキかけるって、もはや感度がいいってレベルを天元突破してるだろう!

本人すら制御不能な「魔性フェロモン」で、EDだったはずの花村さんを見事身体で落としてしまう。

ぜんぶすっ飛ばしてお互いの欲望を解消し合うようになってしまったせいで、なかなか恋へと進展できずにすれちがうふりがかわいかった。

ラブラブになったふたりときたら文字どおり際限がなくて、いつまでもバカップルのままでいてほしい。