ひなぎくびより
恋に一途な男子高校生×癒し系オヤジのヒゲマスター
脚フェチとかぽっちゃり受けとかヒゲオヤジ受けとか。なわこさんは描けば描くほど、ニッチな性癖が赤裸々になっていっててほれぼれしてしまう。
いいぞ、もっとやれ!
泥中の蓮
泥に沈めたのはどちらのほうか。執着し合う兄弟の歪な純愛。
ためこうさんの描く少年は、どんなにゲスいことをしても透明感がある。寝起きでもひげとか生えなさそう。くちびるも乳首もピンクそう。歳なんてとらなそう。
何歳になっても、彼らはずっと少年のままでいそう。
狼は花の馨り 1
遠い昔、漆黒の狼と白い牝鹿が番となり、その子孫は狼とともに生きる民となった。
彼らはまれに生まれてくる白い髪の子どもを「白鹿」と呼び、白鹿は王族の番となって一族に繁栄をもたらしてきた。
孤児院で育った兵士・イルウェスは、田舎の村で土蔵に幽閉されて育ったみすぼらしい白鹿の少年を見つける。しゃべることもできない少年にアルタという名前を与え、面倒を見るうちにアルタはすっかりイルウェスになついてしまうが、白鹿は王族と番うのが掟。アルタの幸せを思い、手を放そうとするイルウェスだが、ひたむきに自分を慕うアルタの純真さに決意がゆらいでいく。
汚れた大人にはまぶしいくらいの純愛BL。アルタが精神年齢5歳くらいなので、濡れ場はもちろん、キスシーンすらございません。
それでも、心が幼い分、アルタの愛情表現はとても素直で全力。イルが大好き~~~って気持ちが全身から発散されている感じ。恋心というよりも、懸命に親を追いかける雛鳥のようでもあり、その必死さが彼の不安や孤独のあらわれなんだろうなって思えて切なくなってしまう。
いろいろ拗らせてる風なアルタの番・トグト王子が気になるなぁ。なんでこんなにひねくれちゃったんだか、過去になにかありそうな気しかしない。
もういちど、なんどでも。 上下
やっぱ記憶喪失ってさいっこ~~~~~!!!!!
誰がなんといおうが、風邪・遭難・記憶喪失のお約束三大シチュエーションが大好物です!!!
そして、ふだんはクールでビッチ受けが本命にはド純情ってのも大好物。はじめは戸惑ってた攻めが、照れたり恥らったりいままでみたことない受けの表情にどんどんはまっていくってのも大好物。大好物に大好物と大好物をのっけたとんでもなく贅沢なBLだった。
最初から最後まできゅんきゅんしっぱなしなうえに、めちゃくちゃエロいって…!萌え尽きました。
無恋愛紳士
無性愛者の蘇芳は、涼やかな容姿で仕事もデキるにも関わらず、誰とも触れ合うことなく人生を過ごしていた。恋愛なんて欲望を言い換えただけに過ぎないと考える蘇芳に、部下の日夏は無邪気に好意を寄せてくる。
どんなに無下にされようとめげずに愛を語る日夏の存在は、いつしか蘇芳にとってかけがえのないものとなっていくが、恋したことのない蘇芳には自分が彼を愛しているかどうかがわからない。
たとえ幸せの絶頂にあっても、生きている以上、いつかその幸せも終わってしまうことを思って涙がでる。ARUKUさんの描く漫画には、そうした生命の儚さのようなものが詰まっていて、だからこそほんの一瞬の幸福が、まるで永遠のように輝いて見える。
最後のひとコマのモノローグが、まさしくARUKU節。このひとコマだけで涙腺崩壊です。
鬼は笑うか
ヒデサト先生がまたあたらしいBLの扉を開けてしまった。
生理男子という新境地ようこそ。悪趣味だな~~~と若干引き気味で読みはじめたはずが、最後にはだらだら泣いていた。
クラスで浮いている柏瀬と、平凡な陸上部員の星谷。ナプキンを拾った柏瀬に「生理なんだ」と囁かれ、星谷は彼が体育倉庫で教師と関係を持っていたことを思い出す。悶々とする星谷に、柏瀬は生理を見せてやると言い出して…。
みっともなくても、おろかしくても、誰にも理解されなくても。ふたりが幸せならそれでいい。誰かのためにバカになれるのは、貴いことだ。
そう思わせる力がBLにはあるなって、あらためて思わされた。
酷くしないで 5
5巻はめずらしく?もしかしてはじめての?眠傘が嫉妬するターン。
いつも真矢が構い倒しては眠傘にウザがられるパターンだったのに…!あまやかしまくってきた甲斐があったな、真矢!
大学で知り合った風変りなOB・流夏にいつになく感化されている真矢を見て、なんで真矢が自分を選んでくれたのか自信がなくなってしまった眠傘。そんなときに、サークルの先輩である縞川から唐突にキスされてしまい、眠傘は不安と混乱でパニックに陥ってしまう。
真矢のスパダリっぷりがこれでもか!!と発揮された巻でしたね~。
自分の心すらわからずに好きな子イジメしてる奴だったのに、恋をして、眠傘のためにチャラくてテキトーだった自分から変わろうとしてるんだなぁ、いい男に育ったなぁってしみじみしてしまった。
かといって、このスペックじゃ、世間が放っとかないだろうとも思うけど。笑
ガチガチの石頭だった眠傘もいい意味でゆるくなってきたし、どんどんふつうの恋人同士になっていくふたりににやにやした。
おおきく振りかぶって 27
千朶に敗れて、秋季大会を去った西浦。
中間テストを控えて部活休止期間を迎えるが、投球フォームが定まらない三橋は投げ込みたくてたまらない。田島の家の庭ならブルペンと同じ距離で投げられると知り、阿部・三橋・泉の三人は田島家で自主練を開始する。
やった~~~!!!田島くんちにお宅訪問だ~~~!!
しかも、子どもたちは名まえ呼びが基本の田島家の人びとにつられて、みんなが名まえで呼び合うことに。
阿部くんが、三橋を「レン」って呼んでいる…!
そして、阿部くんをなんて呼べばいいのかわからずフリーズする三橋。笑
は~~~、まさかこんなふたりを見れる日がくるなんて!ほんとうに感無量です!!
仲間とか信頼とか、ひと口にいってもそれを育んでいくのは簡単なことではない。何も云わずに通じ合うことなんて無理だから、拙くても不器用でも、ひとつひとつ伝えていくしかない。野球に限らず、西浦メンバーは人としても成長しているんだな。
次巻では田島家でBBQ大会開催!名まえ呼びに怯える、梓くんこと花井キャプテンの運命やいかに。