世界の中心で愛なんて叫べねーよ
- 作者: 語シスコ
- 出版社/メーカー: 茜新社
- 発売日: 2009/05/15
- メディア: コミック
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「ラブ&カタストロフィー」(マガジンマガジン)
「ぼくね、先生。」(三和出版)
語シスコ祭りを突発開催。お、おもしろい…!
BLを読み始めてすぐ「おとなの時間」「こどもの時間」を読み、画面いっぱいに飛び散るあらぬ液体と、一種異様なハイテンションにただただ圧倒され、尻尾を巻いたきりになっていた。いや、恥毛に怖気づくような(若かった)初心者に、ようようくぐれる門ではなかったんだな!
デビュー作「ラブ&カタストロフィー」はシンプルな分、爆発力のうらに秘められた語漫画の深い叙情性があらわになっている。「世界の中心で愛なんて叫べねーよ」へと続く漫画家菊ちゃんと、ろくでなし彼氏・一郎のシリーズはまじに傑作。たとえ売れないエロ漫画家に過ぎなくとも、菊ちゃんにはプロとして積み上げてきたものがある。
なにもかも捨てて恋にすがるなんてできない。それでも、きっと裏切られるとわかっていながら、一郎の囁く愛の言葉を信じずにはいられない。愚かで気高い、小市民の恋。