むくわれたいな。

むくわれたいな。 (バーズコミックス ルチルコレクション)

兄弟のように育った教師の篤杜と、彼の従兄弟であり生徒の辰彦。
ひそかにずっと辰彦を想っていた篤杜の、大人としての葛藤が見事に描かれている。まだ何も知らないないがゆえに捨て身になれる辰彦と違って、大人である篤杜は「取り返しのつかないこと」があることを知っている。
「おまえのことを好きなやつはきっと近くにいると思うぞ」なーんて先生ぶったことをいいながら腹の中は嫉妬に灼かれ、自ら想いを告げるようなことはしまいとした必死の忍耐も「ずるい」と糾弾され。かっこ悪いことばっかりなんだけど、その情けないほどの誠実さがいとおしい。辰彦と同じに辰彦の未来を慈しんでいることがよくわかる。
清田くんにもぜひぜひむくわれていただきたいので、スピンオフ希望！