パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

先生はダメな人

先生はダメな人 (プラチナ文庫)

先生はダメな人 (プラチナ文庫)

マイペースな先生に振り回される子犬系純情高校生。
渡海さんの描くキャラクターにはどこかものごとを俯瞰してるような人が多いなと思う。篠原先生はとくに。
集団(学校とか会社とか)のなかにありながら、どこかなじまずに微妙に距離を置いている。かといって、声高にその違和感を叫んだりいないし、相容れぬ価値観を殴りにいくわけでもない。黙って静かに、ひととは「ちがう」自分を受け入れている。
なんでもない顔して心はアウトローなところが、ちょっとかっこいい。