パン屑の道しるべ

読み散らかした本をたどって

同人誌14冊

夏コミの戦利品第5弾。とうとうオリJUNEまでたどりついた…。

standard 「ENDING」
その名の通りの完結編になる予定だったらしい、「COLD HEART」後日談。やっとやっと楠田は、秋沢にこれまでの思いぜんぶぶつけることができた。もしかして秋沢は、楠田の苦しみも痛みも、永遠にわからないままなのかもしれないなって思っていた。そう思うだけですごい虚無感に襲われて、理解の存在しない愛を愛といえるのか、ずっとモヤモヤしていたので、秋沢にも人並みの情緒が芽生え始めていることにほっとした。
これでやっと、同じ場所に立てたって感じかなぁ…。まだまだ、愛し合うには遠いけれど。それだけに、まだつづきがあるようでうれしい。

EARTH BONE「不安な男」「underskirt」
依田さんの商業番外本2冊。「不安な男」を読んであらためて、自分はほんとうに「真夜中〜」のふたりが好きだなぁと実感。あつあつでなければ倦怠期でもない、地に足着いた連れ合い感がいい。
BLカップルだって歳を重ねていけば、受けと攻めというよりただの家族になっていくわけで。手の届く範囲にお互いがいるのが当たり前になって、それを特別なこととも思わなくなったふたりだけど、こういう静かに穏やかに流れ続けるものもまた愛じゃないかと。
近年ますます寡作な依田さんですが、やっぱり私にとっては特別な作家さん。末永く新刊をお待ちしております。

チェケラ!「花図鑑」
「どうしようもないけれど」2巻収録の「春なので」後日談。正直この話のこと忘れてて、これ誰だろう?って思ってた。笑
おせっかいなネアカ攻めと、クールなツンデレ受けはイサクさんのテッパン。

青冬青「金曜日の子供」「あの夏」「Hush-a-bye baby」「羊のいない夜」「すべては不確かに僕たちを待つ」1-6
せのおあきさんの同人誌〜!年にいち度、コミックスがでるかどうかの寡作な作家さんなので、たくさん本を買えてしあわせ〜。タイトルからしてすでに最高ですよね。青春のきらめきとノスタルジーがぎゅっと詰まってて。せのおさんの描く漫画は、透き通ったガラスみたいなイメージ。キラキラかわいいけど、触れるとひんやりしていて、そのギャップがくせになる。